「プロボノ験修」では、中小企業だけでなくNPOやソーシャル事業のご支援を通じた人材育成をご提案しています。
では、NPOやソーシャル事業の支援が、企業人材のどのような育成に関係し役立つのでしょうか?
ヒントは、NPOの事業モデルにあります。
●社会課題の解決こそ、ビジネスの出発点であること
古くは、「論語と算盤」(澁澤栄一)や、「水道哲学」松下電器産業(松下幸之助)などにもあるように、「社会課題の解決」こそがビジネスの出発点であり強い動機となっている企業が多いです。
NPO等の社会課題に向かってビジネスを行う姿勢に寄り添うことを通じて、社会が成熟しモノやサービスのニーズが飽和・多様化する社会において、時に自社のモノやサービス視点に陥ることなくビジネスの出発点に立って考えてみるきっかけになると思います。
●NPOやソーシャルビジネスは、受益者負担モデルではないこと
NPOやソーシャル事業そのものは、社会的弱者の救済や社会格差の是正、問題を抱える人や組織などへのサポートなどが主流です。そうした方々は、社会的にだけでなく経済的にも問題を抱える人が多く、そうした人たちにに対する支援サービスを行っているのがNPOのビジネスです。
そのためNPOやソーシャル事業は、受益者負担での収入ではなく、サービス提供者と資金の確保先が異なることが多いビジネスモデルになっています。
最近のビジネスシーンにおいて、これまでのような受益者負担モデルだけではなく、ステークホルダー全体のたくさんの利害関係者(ステークホルダー)を同時に満足させながらビジネスを行っていく必要があります。
そんな状況から、NPOやソーシャル団体の経営や事業を一緒に考えることは、複雑化するビジネスの視点を変え得る絶好の機会になると思います。
●経営資源に寄らずにビジネスをどのように行うのかを知ること
NPOやソーシャル事業は、経営資源が不足するケースが多いです。元々ソーシャルな事業は「人」に寄り添っていることが多く、研究や設備等が必要としない性格もあるからでしょう。
ビジネスパーソンが今いる会社の資源やにとらわれず、ビジネスを一から考える訓練は、ゼロベース思考を養い、高い生産性を考えるきっかけになると思います。
NPOは単なるボランティア団体ではなく、ビジネスで社会課題を解決する事と位置付けられます。
そうした団体を支援する事は、ビジネスマインドを鍛え、イノベーションを創る一助になります。
多様な時代には、このように異なるセクターに実はヒントが隠されていることがあるのです。
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